造花専門店だからこそ教えますーフェイクグリーンウォールのポイント 後編

前回の前編に引き続き綴っております。ちなみに事項のおさらいです。

2.有効期限はあるの?
3.費用はどのようなものなの?
4.消防法適応品ってあるの?
5.さいごに

2.有効期限はあるの?

フェイクグリーン、もしくはアーティフィシャルフラワーなどの造花に関してすべて無期限に使えると考えることは危険です。

こういった類の場合、人工的に造られたものですからパーツが剥がれ落ち寂しくなったりもします。再びわざわざ付けなおすことも出来るのでしょうが、非現実的です。

何よりもこの類は、直射日光は非常に脆弱と認識ください。埃は問題ない(払えばいいわけですから)のですが、色褪せは免れません。

その色褪せが見られた場合、もう見限っていただくことをおススメします。わかりにくいかもしれませんが、下のような色に変化したら再購入をおススメします。一部ですが緑色ではなく青色になってますね。(とある実際のビルディングのグリーンウォール装飾されていたのを撮影しました。見苦しいの一言ですね)つまりはそれが有効期限となるでしょう。

3.費用はどのようなものなの?

費用の面をよくお問い合わせいただくことがあります。これはピンキリの世界なので一概に「○○円です」とは即答できないことが多く、別途見積りをさせていただいております。

たとえば、上のようなグリーンマットだけを壁面に装着するならば、装飾すべき寸法に合わせて枚数が判明出来るわけですが、立体的に仕上げる場合はかなり複雑なお見積りとなります。

なぜかというと天井高や壁面幅を採寸することは大変重要ですが、まずはそのグリーンをどの視線の角度で見てもらうのか、どこを見てもらいたいのかをしっかり考察する必要もあります。

アーティフィシャルフラワーやアーティフィシャルグリーンの造花たちは先ほど述べたように埃にはめっぽう強いので、面が大きな葉物は壁面を手早く隠すことは出来るのですが、併せて埃がつきやすいのもご承知おきください。お食事処などの場合注意が必要です。

それでもだいたいのところはマットだと簡単なサイズや金額を参考にして頂ければ幸いです。

グリーンマット1(ミックスシリーズ)

参考元:https://www.doga-corp.co.jp/4DCGI/cm/Goodsdetail/0020756

ディーフェンバキアミックスリーフマット  size:350×350 Matsize:255×255 価格3980円(税抜)

マットシリーズだと人工芝のような単調になりやすいですが、上のようなシリーズだと様々な種類の葉物がミックスされているので植生的な演出ができますね。

グリーンマット2(リーフ斜め)

参考元:https://www.doga-corp.co.jp/4DCGI/cm/Goodsdetail/0020754

ユーカリミックスリーフウォールマット  size:270×350 Matsize:205×295 価格2200円(税抜)

このような葉が一定方向に倒れている仕様です。下から見上げる壁面や壁掛けにも応用できます。

グリーンマット3(一体型)

参考元:https://www.doga-corp.co.jp/4DCGI/cm/Goodsdetail/0021489

ボックスウッドガーデンユニマット size:260×260 Matsize:245×245 価格998円(税抜)

屋外などで風によって葉っぱが散り落ちないようにベースと一体型になったものもあります。このようにマット型だけでもさまざまな仕様別に作られているものなのです。

4.消防法適応品ってあるの?

参考元:https://www.city.saitama.jp/001/011/014/004/002/p007568.html

最近は、このグリーンウォールも商業施設には癒しの空間演出や構成上、欠かせないアイテムのひとつになり得ました。

そこには、当然のように安全面を考慮し、そのなかの一つに内装の防火にも気を配る必要があるかと思います。時として中長期のイベントを開催するにあたっては、消防法に基づき、消防長または消防署長からの指導が入る場合もあります。

消防法は、火災予防、警戒、鎮火について定められた法律で、建築基準法と密接な関連を有してはいますが、消防法では建築物のほか船舶や山林なども規制の対象(防火対象物)とし、火災発生の警報や消火活動についても詳しく取り扱っています。

その中でも主な規定にある「防炎規制」についてちょっとご紹介します。

商業施設、集会施設、遊興施設及び高さ31mを超える高層建築物などの防火対象物について使用するカーテン、カーペット、緞帳(どんちょう)などは初期防災の見地から、政令で定めた防炎性能のある防炎対象物品を使用するよう義務付けられています。
なお、次のようなものは防炎対象物品から除かれているようです。

●床に糊付けなどがされていて床と一体化している材料
●2㎡以下のもの
●高層の共同住宅の住居部分で使用するカーペット類(廊下やロビーの敷物、屋外の人工芝などは対象とされる)
●美術工芸品、手工芸的な段通(だんつう)など


参考元:https://item.rakuten.co.jp/daishin-bussan/69123291/

そこで、弊社に主にリクエストがあるものとして「既製品で防炎加工された商品はないか?」というものです。あるメーカー「難燃※」を謳う商品を提供されているのですが、消防法に定める「防炎加工済商品」というものは現在、上記のような人工芝程度しかご用意されていないのが現状です。

(ここで※印にあります「難燃」と「防炎」のちがいは次回のコラムでご紹介します。お楽しみに!)

よって、現在庫の商品を追って防炎加工する必要があるのです。もちろん時間と加工する費用は別途要されるため正式なご注文を頂きましても、最短で25日前後は納期を要することとなります。

この加工を要される条件であれば、リクエスト時に必ず申し出ていただくことが必要です。別途お見積りさせていただきますので、その際はお気軽にどうぞ。

5.さいごに

アーティフィシャルグリーンは多様な目的で大きな可能性を持っています。天井や壁面にも利用できる内装の可能性には大いに目を見張るものがあります。

一般の方への心の癒しや感動のお手伝いにも可能性を秘めています。そこにはまず、安全安心が基本的に存在すべきであります。そこにもディスプレイには細かな心遣いが必要ですね。

まずは、本物を手に取って本物の息づかいを感じ取らないとアーティフィシャルの選定もうまくできません。ぜひ本物と偽物の使い分けを見比べてみてはいかがでしょうか?

残念ながら、現在オンラインショップではアーティフィシャルグリーンウォールの扱いをしておりません。お気軽にお電話やメールでお問い合わせください!